2006.02.10 (Fri)

カート・ブルース(下)

こうした結果、シュワルツさんは、公務執行妨害、治安紊乱その他の罪で告発されました。 また彼女が罰金を払うことを拒んだため、六ヶ月の禁固刑も受けました。
彼女が拘置されている間、一人カウンティ湖に残された夫は、少し惚けていたのかあちこちを彷徨って、ある日ピックアップトラックの荷台で眠っているところを警察に発見されます。 拘置所にいた彼女にはどうしようもないことでしたが、彼女には老人虐待の罪も加えられることになったのです。 その裁判が四月にあるというわけです。

夫はテキサスに送り返され、ほどなく心臓発作で亡くなりました。
彼女はこれから葬式を出し、夫の財産を処分して新しい住まいを見つけなければなりません。 しかし罰金は絶対に納めないと心に決めたのかどうか、相変わらず支払いを拒んでいるために免許証がもどってこないのです。 車の運転は出来ず、飼い犬も二匹、バスや列車は使えません。

一ヶ月かけて彼女は荷車を組みました。 この荷車に付いた鉄の支持棒を腰に括りつけて引っぱるのです。 荷車の後ろには懐中電灯で照らした三角板を取りつけ、そこに大きく 「caution(注意)」 と手書きしました。
警察と彼女の弁護士は、とりあえず冬に出立することは止めたそうですが、真冬を越した今、彼女は故郷に戻る決心がついたようです。
所持金が残り10ドルを切ったら、再びオレゴンに戻ってくる前に飼い犬をどこかに預けるそうですが、運よく荷車ごと乗せてくれるトラックに出会わないとも限りません。

「もう少し荷車を小さくしてから町を出るわ」。 シュワルツさんは旅立ちます。

テーマ : 海外こぼれ話 - ジャンル : ニュース

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