2005.12.17 (Sat)
「sayuri」 雑感
原作は1997年に出版されたアーサー・ゴールデンの小説、「Memoirs of a Geisha」 で、その原作自体も4歳で京都の花柳界にはいった現作家・岩崎峰子さんの自伝、「Geisha of Gion」 をもとにしているのだとか。加えて演じるに渡辺謙、役所広司といった男優陣はまだしも、主演にアジアン・ビューティーのチャン・ツィイーほかコン・リーやミシェル・ヨーといった中国の女優を起用したのですから、その時点でハリウッドは作品にリアリティを求めることを二の次にしまったのかもしれませんね。
撮影のほとんどはLAで行われ、「シカゴ」 でも1920年代を再現するよりはファンタジーを作ることに重きをおいたというボブ・マーシャル監督の作品。
髪型や舞踊、街なみに至るまで時代考証はひどいものです。 イントロ以降全編英語ですが、ときに混じる日本語の目眩がするような違和感。 で、物語がよければ救われますが、人物描写がいかにも平べったく、この監督さん、いったい何を描きたかったのかと。
絵も汚く、雑に感じました。 最後のロケ地として伏見稲荷に訪れたのが監督の初来日だったとか、祇園に 「スター・ウォーズ」 を持ち込んできたようなジョン・ウィリアムズの騒々しい音楽などすべてがミスマッチの駄作に思います。 それにしてもチャン・ツィイーのいかり肩とうなじの太さ。
この映画、スピルバーグの敬愛する故・黒澤監督が観たらいったいなんて評するのでしょうね。
さて、ここまで書いてスッキリしました。 だってどのサイト見ても辛口批評っていってるわりには当たらずさわらずのレビュー書いているところが多いんですもん。
でも、ふと思ったのは、同じ題材を撮ったとして、確実にこれを超えた絵を撮れる監督は日本なら北野監督くらい。 英語で見得を切ることのできる女優さんは…、いらっしゃらないのでしょうね。
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