2008.05.13 (Tue)

コリーン・スタン――7年間凌辱を受け、1日22時間棺桶に閉じこめられた女性

80513j.jpgPeople.co.uk
オーストリアで起こった「父親が24年間にわたって娘を地下室に監禁、7人の子を産ませていた」事件は、欧州のメディアではいまだ準トップ扱いで報じられ続けていますが、その絡みで、今年51歳を迎える「棺桶に監禁された女性」、コリーン・スタンさんが事件の感想を述べているようです。

凌辱を受けながら用がすむと棺桶に入れられ、一日のうちで22時間を棺桶のなかで過ごした女性。Wikipediaにも載ってる事件ですので、事件のあらましを簡単に紹介しますね。



事件が起こったのは1977年5月19日のことでした。
当時20歳だったスタンさんは自宅のあるオレゴン州のユージンから、友だちの住むカリフォルニア州ウエストウッドに向かっていました。およそ400マイルの距離。車はなく、バス賃さえなかった彼女ですが、怖いもの知らずの度胸と若さによる行動力だけは溢れていたのでしょう。全行程をヒッチハイクで行くことに決めます。

目的は友だちの誕生日を祝うため。不意に訪れた彼女に友だちはさぞびっくりすることでしょう。スタンさんはそんな様子を思い描きながら、爽やかな5月の風を胸いっぱいに吸い込み、旅立ちました。
親指を突きだした彼女の前に停まったのはブルーのダッジ・コルト。乗っていたのが若いカップルだったことから、彼女は安心して後ろの座席に乗り込みました。
運転していたのはキャメロン・フッカー。助手席で8ヶ月の赤ちゃんを抱いていたのは妻のジャニスです。フレンドリーに話かける2人に彼女もすっかりと気を許し、停まってくれたことへの感謝の言葉を口にしました。しかし彼女はふとキャメロンがミラー越しにじっと自分を観察していることに気づきます。

しばらく走ったところで車をダートに乗り上げたキャメロンは、車を駐め、エンジンを切りました。ジャニスは無言で顔を逸らします。ナイフをとりだしたキャメロンはスタンさんの喉にあて、両手を頭の上で組むように言いました。「ここから先はおれの言うことをきいてもらう」。息を呑んだスタンさんは怯えながら頷きます。

80513k.jpg手錠に目隠し、猿ぐつわをかまされたスタンさんは更に頭にベニヤ板で作ったヘッドボックス(右画像)を被せられました。
キャメロンの家に連れていかれた彼女は、奴隷契約書なるものに署名させられます。呼び名は『K』。
「おれは『組織』の人間だ。もしお前がここから逃げようなどと下手な考えを起こせば、お前の家族は皆殺しにされる」。そんな出任せをすっかり信じたスタンさんはキャメロンのなすがままでした。
スタンさんを捕らえる前は、妻のジャニスに向かってこうしたサディスティックな趣味を満足させていたキャメロンは、家族以外の「奴隷」を得たことで、容赦なく「責め」をエスカレートさせていきます。

80513l.jpg全裸で地下室に閉じこめられたスタンさんは手首を吊られ、鞭打たれる日々が続きました。食事は粗末なサンドイッチとジャガイモをすり潰したもの。体を洗うことは許されず、足元に簡易便器が置かれました。
ようやく横になって眠る許可が下りたのは監禁されて10日後。それも彼女の体に合わせてキャメロンが作った棺桶(右画像)です。鎖で繋がれ耳栓までもされて棺桶に横たわるスタンさんは、体重が20ポンドも落ち、月経が止まるほどのストレスを受けたといいます。棺桶が出来てからのスタンさんは、1日のうち22時間もこの狭い木箱のなかに閉じこめられました。
木箱はいくつか作られ、そのひとつは夫婦のベッドの傍にもあったそうです。

「奴隷」となれば、凌辱の次は家事。誘拐から二年の後、ようやく服を着ることが許されたスタンさんは、掃除にしても便器を舐めて綺麗にさせられるなど屈辱は続きます。またキャメロンが号令をかけたときには、その場で全裸になり、手を上にあげてつま先立ちで次の指令を待たねばなりませんでした。服を脱ぐのが少しでも遅れると容赦のない電撃が待っているのです。

こうした状況に心を痛めていたジャニスは、聖書を読むことによって自らの洗脳を解き放ちます。自分もいずれは夫に殺されるものと始終おののいてジャニスでしたが、夫にスタンさんをこれ以上虐待しないように乞い続けていました。しかしキャメロンは聞く耳を持ちません。
ふたたびスタンさんを棺桶に閉じこめだしたことから、ジャニスは、スタンさんと結託に向かいます。「『組織』なんて嘘よ。そんなもの初めからないわ」。ずっと囚われ続けていたスタンさんの心に火が灯ります。
「逃げよう」。2人はキャメロンの元を飛び出しました。スタンさんが誘拐されてから7年もの時が過ぎていました。

後に逮捕されたキャメロンは、性的暴行、犯行に凶器を用いたことなどで合計135年の懲役を受けています。

後にこの事件を本に著したスタンさんは、今回の被害者、エリザベスさんに対して
「ほかの人には理解できないと思うけど、わたしにはわかるわ。24年ものあいだ、希望を棄てなかったあなただからこそ、もう一度生き直すことは決して不可能ではないと思うの。本当の自由を味わってほしい」とエールを送っています。

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