2007.11.08 (Thu)

マッドサイエンティストたちが見た夢は? 10 bizarre experiments(2)

4. Titillating turkeys(七面鳥の性欲)
71109f.jpgペンシルヴァニア州立大学のマーチン・シャイン(Martin Schein)とエドガー・ヘイル(Edgar Hale)がおこなった実験です。

七面鳥のオスを興奮させるためにはメスのどの部位が必要かという疑問にとらわれた二人は、オスの前にメスの模型をおき、尾部から翼とひとつずつパーツを取り去ってどこまで興味を示すかという実験を試みます。バラバラにされていくメスの模型になお、番おうと啼くオス。

結果は意外なものでした。棒の先につけた頭部だけになったメスにさえもオスは性的な関心を示し続けたのです。言い換えれば、七面鳥は「愛する者が傍にいないときには傍にいる者を愛する」といった愛の法則に忠実だったということでしょうか。ちなみに七面鳥は首なしの胴体よりも首だけの方を好んだということです。


5. Vomit-drinking doctor(反吐を呑む医者)
19世紀の初頭、フィラデルフィアのインターン、スタビンズ・ファース(Stubbins Ffirth)は、黄熱病は伝染しないという仮説を立証するために自分の肉体を使ってあらゆる可能性を提示してみせました。

まずは黄熱病の患者から採取した黒色吐瀉物をメスで切り込みをいれた腕の傷になすりつけます。ファースは発症に至りませんでした。
次に吐瀉物を目に注ぎ、フライパンで揚げて深々とその熱気を吸い込み、揚げたものを小さく刻んで口にいれてみせました。まだ発症しません。
最後に彼が試みたことは患者の吐瀉物をコップにいれてじかに飲み干すということでした。

こうしてことごとく可能性を否定してみせたファースでしたが、黄熱病は現在では蚊を媒介とする黄熱ウイルス(yellow fever virus)が原因の伝染病であることがわかっています。それではなぜファースが感染しなかったのか。それは奇跡だったとしか言いようがありません。


6. Professor Tickle(くすぐる医者)
この実験も元ネタ「Museum of Hoaxes」にある「The Top 20 Most Bizarre Experiments of All Time」には記述がありません。

1933年の実験です。オハイオ州イエロースプリングの心理学者、スクラレンス・ルーバ(Clarence Leuba)は、人がくすぐられて笑うのは生まれついてのものか、それとも学習されたものかという疑問を確かめるための実験をおこないました。

ルーバは新生児とその親に被験者となってもらい、乳児をくすぐります。ただし乳児をくすぐるときには部屋にいる全員がマスクを着け、表情がわかならいようにしました。はたして7ヶ月後、乳児はくすぐられるとけたたましく笑うようになりました。実験から三年後に生まれた乳児の妹にも同じ実験が試みられましたが反応はまったく同じです。
かくしてくすぐられて笑うのは人間の生まれ持っての反応だということがわかりました。


7. Nail-biting therapy(睡眠学習)
1942年の夏のことです。まだ太陽の昇らぬ夜明け前、子供たちが大勢寝泊まりしていたニューヨークのとあるキャンプ場で、ローレンス・ルシャン(Lawrence Leshan)は大声でこう叫びました。
「ぼくの爪は苦い、ぼくの爪はとっても苦いんだ」。

ルシャンの試みた実験というのは、潜在意識への働きかけによって習慣があらたまるかということでした。最初は蓄音機をつかって正しく300回、子供たちは眠っているあいだにルシャンが吹き込んだメッセージを聞かされました。しかし5週目にはさすがに蓄音機も壊れ、ルシャンは自らの声で実験を続けたというわけです。

こうして夏の終わりには、40%の子供が爪を噛む癖を矯正したといいます。潜在意識に働きかける実験というのは一見、成功したかにみえましたが、問題はメッセージが再生されている間、子供たちが眠っていたかどうかということ。
後に1956年、サンタ・モニカ・カレッジでウィリアム・エモンズ(William Emmons)とチャールズ・サイモン(Charles Simon)が脳波計を用い、熟睡していることを確かめたうえで行った実験では、成果があらわれず、以後、睡眠学習の効果についての議論は立ち消えとなりました。


マッドサイエンティストたちが見た夢は? 10 bizarre experiments(1)
マッドサイエンティストたちが見た夢は? 10 bizarre experiments(3)

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