2007.04.20 (Fri)

膣から便が…。会陰切開から直腸膣瘻を併発させて訴えられた医師

click!―Southeast Texas Record―
Episiotomy―会陰切開とは、分娩の際に会陰および腟壁裂傷を予防するため、胎児娩出の直前に会陰に切り込みを入れ、膣口をひろげるものですが、分娩後縫合の際に確認を怠り、直腸膣瘻(rectovaginal fistula)を併発させた医師に対しての損害賠償をもとめる裁判が、16日、テキサス州ジェファーソン郡でひらかれました。

サラ・ウォレスさんが分娩のため、テキサス州ネーデルランドのミッドジェファーソン病院に訪れたのは、2003年8月16日のことです。すでに陣痛のはじまっていたウォレスさんでしたが、あいにく主治医であるステファニー・カニンガム医師はこのとき病院にはいず、急患対応のオンコールドクター、ドナルド・ロング医師によって赤ちゃんがとりあげられました。ロング医師は、分娩用の鉗子(forceps)を用いながら、吸引法を補助に、そのうえ会陰切開して分娩をおこなったようです。

ところが、出産翌日から子宮のあたりに規則的な痛みを感じたというウォレスさん。とある日、膣から便が排出されているのに気づきます。
11月になって主治医、カニンガム医師に診てもらったウォレスさんは、直腸診(rectal exam)の結果、直腸と膣を遮る直腸膣中隔に2センチの亀裂があることつまり直腸膣瘻に罹っていたことがわかりました。
原告側、すなわちウォレスさんの訴えによると、出産後、四ヶ月の浣腸をするに至った困惑と精神的苦痛とありますから、直腸診を受けるまでは恥ずかしさから他人にも言えず、それゆえ夫との営みも断り続けていたのでしょうか。夫婦関係が悪化したことも慰謝料請求の一因とされています。
ウォレスさんはこの後、ヒューストンのメモリアル・メゾディスト病院で治療を受けました。このときには、14,000ドル(約168万円)の入院加療費がかかったといいます。

告発されたロング医師は、会陰切開の後にはこうした直腸膣瘻を発見するため、義務づけもされている直腸診さえ行わなかったことが怠慢とされているようです。
裁判のはじまる前、あらかじめ陪審員には肝をすえて事故の詳細にあたるよう警告があったといいますが、この直腸膣瘻という症例、調べてみますと会陰切開のほかにも子宮頚ガンなどの手術で併発することがままあるようですね。

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