2007.03.16 (Fri)
体に巻かれた10キロのチェーン、養父母に「飼育」される15歳の少女

―金羊網―
養父母に牧場の雑役を強いられる15歳の少女は、打たれ、叩かれて、逃げないように鉄の鎖で結わかれて「飼われて」きました。飯も満足に与えられず、ひもじい時にはプラスティックのサンダルを噛んで耐えてきたそうです。
広東省広州市増城の石灘鎮に住む15歳の少女、郭さんの悲惨な生活が新聞やテレビ局で取り上げられると各地で養父母に対する非難の声が巻きおこり、通報を受けて家を訪ねた警察は、体に巻きつけられた10キロもの重さの鎖を外し、昨日ようやく少女を解放しました。
下は解放される前に少女ならびに養父母に取材を試みた記者の目撃証言です。
午前11時に上圍村を訪れた記者の前に姿をあらわした15歳の少女、郭さんは首筋、そして足元に鉄製のチェーンを巻かれて繋がれ、手にはアヒルを追うための竹竿をもち、ぼんやりとたたずんでいました。身長は1.2メートルほど。服は汚れたまま。頭は乱暴に刈られ、痩せた両腕には無数の傷跡が見てとれます。
およそ世間一般とはかけ離れた身なりの少女は、記者の取材にもどうしたらいいのかわからないようで、ただ虚空を見つめるかのごとく焦点の合わない目で記者を見、手持ちぶさたに胸元のチェーンを揺らしています。彼女は質問にこう答えます。
「今年、15歳です。自分の誕生日は知りません。小さいときにここの家にきました。小学校は3年までいきました。あとは家でアヒルとブタの餌をやって暮らしています」
郭さんの起床は毎朝7時。日中はアヒルを追い、夕方は家で飼っている300頭分のブタの餌を煮る毎日だといいます。現在もっている服は二、三着、靴下などは生まれてから履いたこともないそうです。郭さんはごく幼いときにこの家に引き取られました。それからは養父母に育てられましたが、養父母は郭さんに対しては粗雑に扱い、実子の男の子に対しては奔放に躾けます。
小学校3年で中退させられた郭さんは、家で45羽のアヒルと300頭のブタの世話を言いつけられました。毎日のご飯は菜っ葉の上に盛られ、食器の類も彼女専用のものはありません。三度三度の食事は満足には与えられず、お腹を空かした彼女が動けないでいると、養父母は容赦なく鉄の棒で彼女を打ったといいます。記者はチェーンについて訊ねました。
「これは私がいけないの。おかあさんのお金を盗んで、Tシャツと餅を買ったらすごく怒られて」
また、噂に実の両親の居場所を知り、訪ねようと家出したときにはブタの飼料用の桶に詰められて、お前など餌といっしょに煮てくれると脅されたこともあったそうです。
記者が少女を取材しているとそれに気づいた養父が母屋から出てきました。手には鉄棒をもっています。取材とわかると養父はこう叫びました。
「あんだてめえ。オレらのやり方にいちゃもんをつけようってのか? こいつを縛るのは実の親だって賛成してんだぞ」
記者の横で少女は突っ伏して泣き崩れました。記者は少女が殴られないよう庇いながら、養父への取材を試みました。
「こいつを虐待してるっていうけどね、学校には三年も通わせたんだ。それなのに字ひとつ満足に読めねえ。そりゃあ字でも読めて読書が好きだってんなら、借金してでも本を買ってやったさ。で、学校ではこいつを足手まといだって言う。仕方ないから辞めさせた。鎖をつけたのは、しょっちゅう逃げようとすっからよ。それに他でもねえ、こいつが鎖をつけてくれって言ってるんだぜ」
郭さんの状況が報じられ、ようやく腰をあげた警察は彼女の鎖の施錠を外し、養父母に対しては厳重注意がおこなわれました。しかしながらどの国でも甚だしい児童虐待で実刑をくらいそうなこの事例、中国では「中華人民共和國的公民的人身自由受法律保護、任何人都不能侵犯――中国国民の自由は法律の保護下にある。何人たらずもこれを侵すことはできない」という法律がありながら、養父母を逮捕するにはいたっていないようです。
風呂にはいる以外はずっと施錠されているという彼女ですが、同年代の子らと付き合いがないではなく、ときにはペディキュアや口紅をつけて戯れるということもあるという彼女。
いまの一番の願いは、養父母に対して殴らないでほしいということだけだそうです。
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