2007.03.06 (Tue)

児童3人を自宅に招いて殺害、その後自殺したエリート女教師

click!―南方都市報―
春節間近の2月16日、甘粛省蘭州市永登県で、女教師が自宅に招いた生徒3人を殺害、その後自害するという事件がありました。その後の警察の調べで、動機など詳細が明らかにされています。
女教師が生徒を殺害するにいたった理由は、完全主義をもとめた結果の「つまずき」でした。

女教師の名は毛淑英。今年30歳になる毛は色白ですらりと背は高く、とても凶行をおこなった犯人にはみえません。
農業を営む両親のもとに生まれた毛は、上に姉ひとり兄二人の四人兄弟の末っ子として育ちました。
小さい頃から努力家で、学校では放課後居残って下級生の勉強をみる姿も多々みられたといいます。1997年に永登師範学校を卒業後、同県河橋小学校に配属された毛は、安定した収入を約束され、また家族の誉れでもありました。
生徒にも厳しく自分にも厳しかった毛は、この河橋小学校に配属されてからも研鑽をかさね、二年前には「教學新秀」の査定、また一年前には「骨幹教師―省教育庁によって認定される優秀な教師」の栄誉をうけています。
その教え方も一種独特なものがあったようで、河橋小学校の同僚の教師によれば、毎朝教室の外に1メートル間隔で生徒を並ばせ、大声で教科書を音読、毛はそれを見守りながらきめ細かく指導していたということです。

しかしそのお陰で彼女の受けもつクラスの成績は常に学年でトップ。おのれの教育信条にますます磨きをかけていった毛は、塵ひとつ落ちてない教室で生徒を鍛え上げ、一時は全県統一試験で河橋小学校を三位に導き、その名を県にとどろかせました。
結婚して娘を出産するときに一時産休をとりましたが、その年でさえ例外ではありません。受けもつクラスは常に優秀な成績をおさめるため、たまの遅刻も咎められず、校長からは慰労をうけ、なかば女王として君臨していました。

しかしながら教育というもの、成績重視となればその中身はいわゆる出来る子に目をつけ、努力しても出来ない子は切り捨てるというのはままあること。毛も例外ではなかったようです。
さまざまなやりとりを通じて師弟ともに成長するというのではなく、成績絶対主義。もって生まれた完全主義は、生徒の資質を底上げするというより槍の穂先のように鍛え上げることに執心したのでしょうか。
こんな具合ですから、同僚の教師には見向きもせず、ひとり孤高の道を歩むばかりでした。

毛は異動を言いわたされました。異動の理由は河橋小学校の規模の縮小。生徒の定員割れによる異動ですから、校長には別の教師を出向させることも出来た筈ですが、彼女に対する人間関係のもつれからか、目をつぶります。
異動先の小学校は彼女にとって左遷も同じ状況に思えました。河橋小学校のような立派な校舎もなければ、年中すきま風だらけの教室に割り当てられた二人ひと部屋の居室。河橋小学校にいた時には昼休みの間にも家に寄れましたが、今度の楽山小学校ではそれができないための居室です。また交通の便が悪く、毛は終業時間を早めてもらうべく校長にかけあってもバスに乗り遅れることがままありました。

信念にもとづいて出来る生徒を鍛えあげてさえいればよかった河橋小学校の頃とくらべて、こうした待遇の格差は彼女に多大なストレスを与え、やがて毛は家族に不眠を訴えます。
毛は軽い鬱病にかかり、この2月には家族の付き添いで蘭州市第二人民醫院に訪れました。この頃では鬱病のほか、軽い情動失禁もみられたそうです。

運命の日、学校も休みとなった2月16日、毛は今年7歳になる娘に自宅にお友だちを招くよう命じました。自宅からは河橋小学校のほうがずっと近いですから、この河橋に通う児童です。そして娘に招ぶよう命じた児童の親は、すべて以前勤めた河橋小学校の教師でした。
洗面所に児童を呼び入れた毛は、まずは紐で首を絞めて殺害、その後刃物で自らの頸動脈をかき切って自殺しました。

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