2007.03.01 (Thu)

自分を強姦した男と結婚、子を産んだ女性(2)

さて、事件が起こったのは2006年5月13日のことです。
暑い日でした。大家が家賃をとりにくる日だったので、韓李梅さんはテーブルの上に300元を用意し、湯沸かしをつけて風呂に入った彼女はそのまま気を失いました。ガス漏れが原因の一酸化炭素中毒でした。

目を醒ましたのはベッドの上でした。
動こうにもどうにも動けず、全身がだるく、寝返りをうつこともできません。服をつけてないことに気づいた彼女は、霞む視界のさきに人影を見いだしました。大家です。足先から男がにじり寄ってくるのを感じた彼女は抵抗しようと身もだえますが、それが精いっぱいでした。

ふたたび意識がもどった彼女は、大家が傍らで跪いていることに気づきました。彼女が完全に醒めるのを待って、大家はこう話しはじめました。
家賃をもらいにきたが、扉をなんど叩いても返事がなかった。留守かなと思って裏にまわると風呂場の灯りがついていた。しかもガスの臭いがあたりに漂っている。もしやと思って扉をこじ開け、浴室にはいるとあなたが倒れていた。
大急ぎでベッドに運んで部屋中の窓をあけ、人工呼吸を試みるとあなたが目をあけた。ホッと安堵したのがいけなかったのかもしれない。観るとあなたは裸だった。私は自分を抑えられなかった…。

大家はこう言うと、泣きながら警察には通報しないでくださいと彼女に懇願したそうです。ことがわかった彼女もまた激しく泣きながら首を振りました。大家が何度も頭を下げながら出ていった後、テーブルの上には300元が手つかずのまま、残っていたそうです。

ひと晩泣き明かした韓李梅さんは、警察には言わないことに決めたといます。自分の心には命を助けてもらったのだからと何度も言い聞かせもしたそうです。大家はそれきり彼女の部屋を訪れませんでした。
その後仕事の忙しさにかまけ、心の傷も次第にうすくなっていった三ヶ月目、月のものがここ二ヶ月ないことに気づいた彼女は、医師の診断をうけました。ない筈です。彼女は妊娠していました。

電話で大家にその旨を伝えると、間もなく自転車にのって大家が飛んできたそうです。
大家は再び跪いて彼女に許しを乞いました。私には妻はなく、女友達にも巡り会わないままこの年を迎えてしまった。一生このまま寂しく終わるのだと心に決めていたが、あなたに会ってからすべてが変わった。もちろんこんなことを言えた義理でないことは重々わかってる。でも、もしも出来ることだったら子供を産んでほしい。

2006年9月19日、韓李梅さんと大家は結婚の届け出でを民政局に提出しました。
昨日、産声をあげた子供を見ながら、韓李梅さんの目からは涙があふれ、止まらなかったそうです。しみと皺でいっぱいの大家の手がすべすべと清らかな赤ん坊の肌を撫でるさまを見つめるうちに、昨年のあの暑い日からのできごとが走馬燈のように彼女の頭をよぎったともいいます。

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2007/03/02(金) 21:00:24 | 風風書堂‐ニュースログ‐

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