2006.12.05 (Tue)

頭が脹らんで止まらない―全身性骨繊維異様増生症

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―中華網―
初冬の脆い日差しが写真店のなかにようやく届く時分、従業員たちがモニターを見ながら結婚式の動画を編集し、また黒板に書き出された予定と突き合わせながら電話で婚礼写真の依頼をうけるなか、まるで置物か何かのように横たわっている頭部の巨大な男性がいます。
ここは中国は吉林省柳河県のとある町。 町で彼の名、孫祥明を知らぬ者はいません。
彼は独学で写真の撮り方からカメラのまわしかた、PCの操作までを学び、婚礼の演出から司会、そして新たな生活に旅立つ若いカップルの門出をビデオに収め続け、今では十数人の従業員を使うまでに事業は拡大しました。

孫祥明さんは現在36歳。 子供の頃は神童といわれ、切手収集を趣味としていたそうです。 外見も普通の子と変わらず、やんちゃで元気いっぱいに町中で遊んでいる一人の子供でした。 ところが10歳、小学2年の夏、ふと目眩をおぼえて道で転んで左脚を骨折してからは、それまでの生活が一変してしまいました。
全身性骨繊維異様増生症――骨折してから痛みがひかず、立ち上がることも出来なくなった孫さんを診断した医師は、病名をこう告げました。 わずかに数例、治療法も発見されてない奇病は、成長とともに骨が薄く脆くなるというもので、四肢は言うに及ばず全身の骨が変成を伴う厄介な病気なのだそうです。 ために孫さんの頭蓋は膨張し、現在頭囲は78cm、頭の長さは最長部で38cmにもなってしまい、まだ風船のように膨張を続けているのです。
また脆い骨は下手をすれば寝返りを打つだけでも折れ、これまで20数年で左脚は3回骨折、左腕は2度、右腕が3度、肋骨、鎖骨、腰椎などを骨折したこともあったそうです。 季節の変わり目には全身の骨がいっせいに悲鳴をあげるように痛むという孫さんです。

しかし孫さんは努力の人でもありました。 座椅子にでももたれ掛かってなんとか起きていられるのは一日一時間が限度。 新華辞典を教師として独学で高校までの過程を終えると、それまで集めていた切手を換金し本を求め、町では初めて貸本屋さんを開いたのです。 知識欲のおもくままに本を読みあさり、収入をも得るようになった孫さんは95年には本のほかにレンタルビデオをも扱いはじめ、映像関連の技術も独学で憶えると次に婚礼、式典の写真やビデオを作品化する仕事に乗り出します。 機を見るに敏だった孫さんは、こうしてサクセスストーリーを掴みました。

もちろん全てが順調だったというわけではありません。
孫さんの努力は、まず自分の姿を受け入れるということから始まりました。 大きな鏡を布団の横に備えつけ、何時間もじっとおのが姿を見つめ続けたこともあったそうです。 また思春期にはペンフレンドの女性が自殺をはかろうとした時、あえて自分の写真を郵送し、死ぬのを思いとどまらせたこともあったそうです。
時代とともにペンフレンドがメル友になり、孫さん自身にも好きな女性が出来ました。 しかしながら、溢れる思いはついぞ相手の女性に届くことはありませんでした。 孫さんが自分の心を封印したからです。 相手の女性は孫さんを理解し、メールのやりとりが密になってなお却けた孫さんは、自分の幸福のために相手の人生の足手まといにはなりたくないと語ります。

従業員はすべて近郊の農村出身。 昼食時には皆で孫さんを囲みながらの団欒になるそうです。 孫さんは独学で憶えた知識を心やすく分かち、皆に慕われているそうです。 今の夢は医学の発展。 いずれにしても自身が死して後は献体を申し出ているそうです。

テーマ : 海外こぼれ話 - ジャンル : ニュース

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