2006.11.08 (Wed)

新婚一ヶ月で夫が交通事故死。 人工授精を訴える妻

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日本では凍結精子を用いた人工授精に対して、父子関係を認めない旨の最高裁判決が先々月に確定されましたが、中国では同じく、夫を失った女性が凍結精子を用いようとして賛否両論あがっているようです。



新婚一ヶ月の夫を交通事故で失った妻が、亡き夫の子供を生もうと人工授精に望みを託しています。

事故が起こったのは今月1日。 王芳さん(26歳)の夫、劉強さん(23歳―ともに仮名)は、四川省の綿陽から広元へと向かう高速のカーブでハンドルを切りそこね、側壁に激突しました。 同乗の男性は死亡。 辛うじて息のあった劉強さんは、江油市人民醫院に搬送されましたが、頭部に傷を負い、2日後には脳死を宣告されたそうです。

二人は10代の初めに知り合い、学生時代より仲がよく、そのまま約束されていたかのようにこの10月、結婚を果たしました。 新居は未完成とのことですから、二人はまだお互いの家を行ったり来たりのまま、将来に夢を描いて毎日を過ごしていたのかもしれません。 事故が起きたのは、二人にとってまさしく幸せの絶頂だった、新婚一ヶ月目の出来事だったのです。
そんな状況でしたから、病室で悲痛のなかにあった妻の王芳さんは、どうしても夫の子を身ごもりたかったとしても不思議はありません。 なんとかして夫の精子を、と願いましたが入院先の病院には設備がなく、失意の王芳さんになり代わって劉さんの遺族から錦江保健院に連絡が入れられました。

錦江保健院の王医師によると、男性が死亡して後、8時間までは体内で精子が生きているそうです。 ところが、脳死が宣告されて後、植物人間として無意味に生かし続けるのに反対した遺族は、劉強さんの生命維持装置を切ることに同意。 保健院に入った連絡はそれからでしたから、王医師は時計とにらめっこしながら駆けつけたそうです。
関門はもうひとつ。 医師が到着しても遺体にメスを入れることを最後まで反対した劉強さんの父を説得するという仕事が残っていました。 つまりは劉強さんの後見人とされる妻の王芳さんと劉強さんの両親の三人が承諾しなければ、結局は遺体から睾丸を取り去ってしまうという手術に法的許可がおりないのです。

やつれた顔に涙ながらの訴えで王芳さんは義理の父親を説き伏せ、ここに至ってようやく王医師は、劉強さんの精子保存にとりかかりました。
手術は十数分。 王医師が述べるには、切開した睾丸の色が赤くつやつやとした色なら精子は元気で保存に耐えうるが、生命維持装置を切られてかなりの時間がたつ劉強さんの睾丸は色つやも悪く、精子が保存できる可能性としては楽観はできないとのことです。

ともあれ、精子の状態がよければ、再び署名後に人工授精の手筈が整えられる王芳さん。 しかしながら26歳という若さで一生独身を通し、劉家にはいることが条件ともなれば、周囲が反対するのもやむを得ないかもしれません。 王医師はこうした状況を踏まえながらも、王芳さんの気持ちを汲み、睾丸を冷凍保存することに決めたそうです。

テーマ : 海外こぼれ話 - ジャンル : ニュース

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